税務調査の全体像
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税務調査は、悪いことをした人のところにだけ来るものではありません。数字の動きが例年と違う、業種の平均から離れている——選ばれるきっかけは、その程度のことです。
だから備えも、当日の受け答えではありません。効くのは、日ごろの帳簿と、外注費のような線引きです。上の4つを順に見ていきます。
帳簿の付け方そのものは経理と確定申告のコースに、法人だけの論点は法人の決算と申告のコースにあります。
1税務調査の実像をつかむ
何を見に来るのか、どういう形で始まるのかを、思い込みでなく知っておく
調査は、事前の連絡から始まるのが原則です。ある日いきなり人が来る、という形は例外にあたります。
見られるのは申告書ではありません。その裏にある帳簿と、証拠になる書類です。売上が漏れていないか、経費に私用のものが混ざっていないか。順番に確かめられます。
来る確率そのものは、以前より下がっています。ただし、当たったときに直される金額は大きくなりました。「めったに来ないから」と構えるのは、いまは分の悪い選択です。
くわしく知りたい人へ(記事1本)
2直されたときの重さを知る
同じ申告漏れでも、いつ・どう直すかで納税額が変わることを知っておく
申告に漏れがあったとき、足りなかった税金を払って終わりにはなりません。ペナルティが上乗せされます。
このペナルティは一律ではありません。自分から気づいて直したのか、指摘されてから直したのか。帳簿をきちんと付けていたか。隠す意図があったと見られるか。それによって、まったく違う金額になります。
つまり、いちばん重い状態を避ける方法は、調査が始まる前にあります。おかしいと思ったら、指摘を待たずに自分で直す。それだけで結果が変わります。
「あとで指摘されたら直せばいい」は、いちばん高くつく選択肢です。先に直した人がいちばん安く済みます。
くわしく知りたい人へ(記事1本)
3外注費と給与の線を確かめる
人に払っているお金が「外注費」でいいのか、契約書と実態の両方で確かめる
調査でいちばんよく指摘され、いちばん金額が大きくなるのが、この線引きです。
外注費として払っていたものが「これは給与です」と判定されると、追徴が2つ同時に来ます。源泉徴収していなかった所得税と、引けなくなった消費税です。1つの指摘で、二重に効きます。
判定は契約書の題名では決まりません。仕事の進め方を自分で決められるか、道具は誰のものか、代わりの人を出せるか。実態で見られます。
心当たりがあるなら、調査の連絡を待たずに見直してください。この項目だけは、来てからでは間に合いません。
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4質問応答記録書への署名を決める
署名を求められたら、その場で押さずに、何のための紙かを確かめる
調査が終わりに近づくと、やり取りをまとめた記録書に署名を求められることがあります。
この署名は、義務ではありません。断ったことを理由に不利益な取り扱いを受けるものでもない、という整理になっています。
ただし、この紙は後で効きます。「隠す意図があったか」を判断する材料として使われることがあるからです。読まずに押す、記憶と違う内容のまま押す。これは避けてください。
その場で答えを出さなくてかまいません。「持ち帰って確認します」は、調査の場で言っていい言葉です。
くわしく知りたい人へ(記事1本)
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法人の決算と申告
法人成りしたあとの決算・別表・役員報酬。個人事業とは別物の実務。
このページは制度の一般的な説明です。実際の判断は個別の事情によって変わります。