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更新日 2026-07-23 経理と確定申告第20回

e-Taxでマイナンバーカードが読み取れない/ID方式は使える?提出方法の選び方と直前トラブル対処

申告書は完成した。あとはe-Taxで送るだけ——のはずが、スマホにマイナンバーカードをかざしても読み取れない。暗証番号を入れたら「ロックされました」。時計は3月14日の夜。65万円控除がかかっているのに、提出できない……。

e-Taxの提出は、準備さえしておけば数分。でも直前に初めて触ると、読み取りや暗証番号で詰まりがちです。この記事で、2つの提出方式の選び方と、当日詰まらないための対処を先回りで押さえておきましょう。

この記事の結論
– e-Taxの提出方式は「マイナンバーカード方式」「ID・パスワード方式」の2つ
マイナンバーカードがあるならカード方式が基本。スマホのNFCで読み取れる
– カードがない/読み取れない人向けにID・パスワード方式(税務署で事前発行)がある
暗証番号ロック・カード読み取り・有効期限が三大トラブル。数日前に一度ログインを試すのが最大の対策
– どちらの方式でも、e-Taxで送れば65万円控除の電子申告要件を満たす

2つの提出方式:どっちを選ぶ?

マイナンバーカード方式 ID・パスワード方式
必要なもの マイナンバーカード+読み取り機器(スマホ/ICカードリーダー) 税務署で発行したe-Tax用ID・パスワード
事前手続き カード取得済みならすぐ 税務署で本人確認して発行(対面等)
向いている人 カードを持っていて、スマホで読み取れる人 カードがない/読み取り機器がない人
位置づけ 今後の基本 マイナンバーカード普及までの当面の措置

結論はシンプル。マイナンバーカードを持っているならカード方式が手っ取り早い。カードがない・読み取り機器がないなら、事前に税務署でIDを発行してもらうID・パスワード方式です。ただしID方式は「当面の措置」とされているため、いずれはカード方式への移行が想定されています。

マイナンバーカード方式:読み取りのコツ

スマホ(NFC対応)で読み取る場合、うまくいかない原因はだいたい決まっています。

  • スマホケースを外す……厚いケースや金属を含むケースはNFCを妨げます
  • カードとスマホの位置を合わせる……スマホのNFCアンテナ位置(機種で違う)にカードの中央を密着。iPhoneは上部、Androidは中央〜背面が多い
  • 動かさず数秒待つ……かざした瞬間に離さない。「読み取り中」の表示が消えるまで固定
  • 専用アプリを最新に……マイナポータルアプリ等を最新版に更新しておく

暗証番号は2種類あります。混同しないよう確認を。

  • 利用者証明用電子証明書……数字4桁。ログインや本人確認に使用。3回間違えるとロック
  • 署名用電子証明書……英数字6〜16桁。申告データの署名に使用。5回間違えるとロック

三大トラブルと対処

① 暗証番号がロックされた

ロックの解除は、市区町村の窓口で行います(コンビニやオンラインで対応する自治体もあり)。窓口対応だと当日中に間に合わない可能性があるため、思い当たる番号があやふやなら、提出直前ではなく早めに確認しておきましょう。

② カードが読み取れない

上記の「読み取りのコツ」を試してもダメなら、ICカードリーダーをPCにつなぐ方法、またはID・パスワード方式への切り替えを検討します。ID方式は税務署での事前発行が要るので、これも直前では間に合いません。

③ 電子証明書の有効期限切れ

マイナンバーカードの電子証明書は発行から5回目の誕生日まで(カード本体の有効期限とは別)。期限が切れていると署名できません。マイナポータル等で有効期限を事前に確認し、切れていれば市区町村で更新を。

65万円控除との関係

e-Taxでの提出は、青色申告特別控除65万円の要件の一つです(複式簿記+期限内申告+e-Tax)。ここでつまずいて紙提出に切り替えると、控除が55万円に下がり10万円の損。だからこそ、e-Taxのトラブルは「提出が遅れる」だけでなく「控除が減る」という二重のダメージになります。詳しくは65万円控除の条件を参照してください。

直前に詰まらないための鉄則

提出予定日の数日前に、一度e-Taxにログインしてみる。 これだけで、暗証番号・読み取り・有効期限の問題を事前に発見できます。当日に初めて触るのが最大のリスク。申告データが完成する前でも、ログインテストは先にできます。

よくある質問(FAQ)

Q. マイナンバーカードを持っていない。今から確定申告に間に合う?
カードの発行には時間がかかるため、その年の申告にはID・パスワード方式(税務署で発行)か、紙提出が現実的です。ただし紙だと65万→55万に下がります。翌年に向けてカードを取得しておくのがおすすめです。

Q. スマホがNFC非対応。
ICカードリーダーをPCに接続する方法があります。カードリーダーが用意できないなら、ID・パスワード方式を検討してください。

Q. ID・パスワード方式のIDを忘れた。
税務署で再発行・確認ができます。こちらも窓口対応になり得るので、直前ではなく早めに。

Q. 会計ソフトから直接e-Tax送信できる?
多くの会計ソフトはe-Tax送信に対応しています。ソフト上でマイナンバーカード方式・ID方式を選んで送信でき、受信通知もソフト内で確認できます。

まとめ

  • e-Taxの方式はカード方式ID・パスワード方式。カードがあればカード方式が基本
  • 読み取りはケースを外す・位置を合わせる・数秒固定
  • 三大トラブルは暗証番号ロック・読み取り不良・有効期限切れ
  • 数日前に一度ログインを試すのが最大の対策
  • e-Tax提出は65万円控除の要件。紙に逃げると10万円の損
この記事の主な根拠(出典)

  • 国税庁「e-Tax(国税電子申告・納税システム)」利用方法(マイナンバーカード方式・ID・パスワード方式)
  • 租税特別措置法25条の2(青色申告特別控除65万円のe-Tax要件)/タックスアンサー No.2072
  • 公的個人認証(電子証明書の有効期限=発行から5回目の誕生日まで)
  • ※2026年時点の運用に基づく。ID・パスワード方式は当面の措置とされています

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